ももちゃんへ

ももちゃん、恋しくて恋しくてたまらないよ。

ももちゃんに会いたい。触れたい。匂いを嗅ぎたい。もふもふしたい。嫌がられてもチューしたい。

ももちゃん、守ってあげることが出来なくて本当にごめん。

ももちゃんが乳腺癌で余命一年と診断された時は❝絶対死なせないから!❞って約束したのに。

最後は息ができなくて、苦しくて壁をひっかいて。

急いで抱き上げると、小さくふっと息をして。

それが最後だったね。

ももちゃんを私の隣に寝かせて、大好きだった腰のあたりをもみもみしたんだけど

あんなに柔らかかった体が、どんどん硬くなっていった。

それからはあり得ない奇跡をずっと願ってた。

ももちゃんと初めて会ったひ13年前に戻ってもう一度やり直したいとか

ももちゃんが生き返って、いつものように玄関で私を待ってるんじゃないかとか。

生まれ変わってひょっこり私の前に姿を現すんじゃないか?とかね。

ももちゃんは、すごく美人さんで毛並みもふわふわ、艶々で

本当に自慢の子だったよ。

こんなに可愛いネコが私の家にいるなんて、信じられないくらい。

そしてもう2度とこんなに可愛い子には出会えないかもって

それぐらい美人で可愛かった。

動物病院で出会って、一目ぼれして、一匹じゃかわいそうって思って

れおくんもお迎えすることになったんだ。

ももちゃんは、一匹だけの方が良かった?

家に連れてきた時、ずっと2匹でソファーの下に隠れてたよね。

どこに行ったか分からずに一生懸命探したんだよ。

ご飯やトイレに行くときは必ず2匹で出てきて、又ソファーの下に隠れて。

❝今、出て来てるよ❞って家族と目くばせして、見ないようにしてたんだよ。

2匹は本当に仲が良くて、いっつもくっついて寝てたのに、いつの間にか一緒に寝なくなって

心配したよ。一緒に寝るのは寒い日ぐらいだったね。

8年間過ごしたマンションから、2階建ての一軒家に引っ越した時は、

れおくんより慣れるのは早かったけど、

私の都合で環境がガラリと変わったのは凄くストレスになったんじゃないかって思う。

そして直ぐに知らないネコが3匹も増えて。

最初は受け入れようとしてたよね。

でも3匹が大きくなるにつれて、距離をおくようになったね。

ご飯もみんなが食べ終わるのを部屋の入口でずっと待ってて、最後に

食べるようになったね。

どっしりしてくれたらいいのにって勝手なことを思ったけど

そんな簡単なことじゃないよね。

少しずつももちゃんは、3匹を怖がるようになって近くを通る時も恐る恐る

態勢を低くして通るようになって。

どれだけのストレスだっただろう。

グイグイ私に甘えてくる3匹に遠慮するようになって、凄く寂しかったね。

病院も大嫌いだったのに、手術も3回も頑張ってくれた。

最初の乳腺癌の手術の時は、麻酔が全然効かなくて、寝ないぞっていう意思がすごかった。

病院の先生もびっくりしてたよ。

そんな可愛くて強くて甘えん坊なももちゃんを私は守れなかった。

体調が悪くなってからは、ももちゃんに❝うざいよ❞って思われるぐらい一緒にいたね。

姉の部屋をももちゃんだけの部屋にして、他の子たちを入れなくして

今までできなかった2人だけの時間をなるべく作った。

呼吸が苦しくなってからは、殆ど椅子の上に寝てたね。

でも私が一番、びっくりしたのは❝一緒に寝ようか?❞っていったらすぐに

椅子の上から布団の中に入ってきたね。そんなに一緒に寝たかったの?って。

今までは、私の枕元にはれお、足元にはすず・むぎ・ゆきがいたから

ももちゃんって呼んでも、来なかったよね。来れなかったんだよね。

体調が悪くなってからじゃ遅すぎたよ。

本当にごめん。

これからはももちゃんを失った後悔と寂しさを胸に生きていくよ。

そしていつかきっと会えるって思ってる。

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